#4 圧力計の取外方法
ここでは圧力計の取外し方法について解説していく。
目次
脱圧プラグがある場合
脱圧プラグが無い場合
1.元バルブを閉める
当然のことだが、バルブを開けたまま圧力計(以下PG)を外すことはできない。
もし元バルブを開けたままPGを外そうとすると、内部流体が飛散する。
もし内部流体が可燃性、または硫化水素やアンモニアを含む場合、内部流体があたりに飛散すると、火災、酸欠の恐れがあるので十分注意すること。
新入社員やボーっとしているときに何気なくPGを外そうとするときなどふと元バルブを閉め忘れることがあるので、十分注意しして指差呼称でバルブを閉めてから作業すること。
2. 内部流体を確認する脱圧する
元バルブを閉めたとしても、バルブとPGの間には
バルブとPGの間の短い配管にはまだ内部流体が圧力を持ったまま残存している。
そこでこの残圧を脱圧する方法をここでは解説していく。
脱圧プラグがある場合
上の図に示しているのは脱圧プラグとダンプナーだ。見た目はそっくりだが目的が全く違う。
脱圧プラグは名前の通り脱圧が目的。一方ダンプナーはポンプの吐出PG等流れの勢いが強く、
PGの指針がハンチング(フラクチュエイト)する場所に取り付け、圧力の脈動をやわらげ、平均的な圧力を監視できるようにするもの。
脱圧プラグがある場合は、ウエス(ぼろ布)やバケツ等で流体が飛び散らないようにカバーしながらプラグを緩める。
流体が抜けだした目安は実際にプラグ部分から流体が出てくることが確認できたり、
PGの圧力が下がり始める。脱圧はPGの圧力が0になるまでしっかり行うこと。
万が一PGのゼロ点がくるっていて、脱圧したのに、圧力が0まで下がりきらないこともある。
そういう時は職長や上司に相談しよう。
脱圧プラグが無い場合
基本的に装置内では脱圧プラグが無いことが一般的。
「じゃあどうやって脱圧するの?」と思ったそこのあなた。
そう、この場合PGのねじ込みを緩めて脱圧することになる。
まず、プラグがある場合と同様にPGのねじ込み付近をウエス(ぼろ布)やバケツ等で流体が飛び散らないようにカバーする。
その後PGのねじ込みを少しずつ緩める。PGが少しがたつくくらいまで緩めたら、PGをグラグラと揺らす。
こうすることでねじ込み部に隙間ができ、そこから内部流体が脱圧される。あとは圧力が0になるまでPGをグラグラと揺らして脱圧を行う。
注意
どの作業にも言えることだが、必ず適正な保護具を使用すること。例えば内部流体が酸欠の可能性がある場合は、化学マスクや、エアラインマスク、ライフゼム(吸気呼吸器)を着用して作業すること。
3. 元バルブのシート漏れ、パッシングがないことを確認する
元バルを閉めたとして、すべてのバルブが完全に流れを遮断することができるとは限らない。
漏れの量によってはPGの取り外しが不可能になる。
例えば内部流体が無害な水で、ぽたぽた滴る程度にしか漏れていない場合は、そのままPGの取り外しを継続することもある。
しかし、内部流体がジャバジャバ漏れたりするようでは、バルブが閉まっていないのと同じこと。
この場合は職長や上司に報告して、作業を中断しよう。
各企業ごとで、不具合を発見したときの対応は異なるが、
きちんと上司に連絡して、補修等の計画を立ててもらうこと。
チャンス保全と言って、定期修繕工事等で合わせて整備をすることができるからだ。
4. 工具を使ってPGを取り外す
ここで重要なのは適正工具を使うこと。ボス側が円形の場合にはパイプレンチ、PGには取り外し、
取り付けを前提とした平らな部分があるので、スパナやモンキレンチを使ってPGを取り外すこと。
また、ドレンベントに仮でPGを一時的に取り付けている場合はその間にレデューサーや短管等のねじ込み部分が多くあるため、
PGを外す際にそこまで緩まないようにきちんと両側に工具をあてて、PGを取り外そう。
横着して、工具一つだけで外そうとすると、誤ってほかのねじ込みが緩んでしまい、かえって無駄手間になることがあるので、適正工具をきちんと使おう。